ゴールデンウィークに広島を旅してきました。
街を歩いていると、目に留まるのが「アンデルセン」のパン屋さん。
ところで、皆さんはこの「アンデルセン」が広島発祥の「タカギベーカリー」という、パン屋さんだとご存知でしたか?
さらに、東京や全国でおなじみの「リトルマーメード」も実は広島の「タカギベーカリー」が親会社なんです!
私は今回の旅で初めてその事実を知り、広島市内にはあちこちにあり、その存在感に驚きました。
タカギベーカリーのパンは、私が東京でよく利用する、サミットスーパーや近所の高級スーパーにも少しだけ置いてあって、テーブルパンやレーズンパンをよく買っていたんです。
「このパン、美味しいなぁ」と思いながら食べていたのですが、まさか広島がルーツだったとは…!
今になってタカギベーカリーのロゴがアンデルセンやリトルマーメードのロゴに似ていることに気づき、「そうだったのか!」と納得しました。
そして、広島市内の中心地にある商店街では「広島アンデルセン」という素敵な施設を訪れました。
この場所にはパンだけではない特別な魅力が詰まっていて…そのお話をこれからたっぷりお届けします!
広島アンデルセンの場所
広島アンデルセンは、広島市中心部の本通商店街に位置しています。
八丁堀エリアに近く、広島電鉄「立町」電停から徒歩5分ほどの便利な場所にあります。
商店街の中にあり、観光やショッピングの合間に立ち寄りやすいスポットです。
その歴史
アンデルセンのパン屋さんの創業者は高木俊介(たかぎ しゅんすけ)氏です。
高木氏は、日本に新しいパン文化を根付かせるべく、欧米のパン作りの技術やアイデアを取り入れながら、アンデルセンを成長させました。
その情熱が「デニッシュペストリー」や「トングとトレー方式」など、革新的な取り組みにつながっています。
これはのちに詳しく説明します。
そして、「広島アンデルセン」は、ただのパン屋さんではありません!
趣深い歴史を感じさせる建造物も大きな魅力です。
オフィシャルサイトによると、この建物は1925年(大正14年)に三井銀行広島支店として竣工され、その後1943年に帝国銀行広島支店へと合併されたそうです。
その歴史ある佇まいが、パンを買うだけでなく、訪れる楽しさをさらに引き立ててくれます。
広島アンデルセンの建物は、ただの歴史的建造物ではなく、たくさんの物語を持つ特別な場所です。
1945年、爆心地からわずか360メートルで被爆し、ルネサンス様式を基調としたモダンな建築物は天井や壁が大部分崩壊しましたが、地下の金庫は無事だったとのこと。
その後も銀行として営業を続けましたが、1967年(昭和42年)にタカキベーカリーがこの建物を買い取り、リノベーションを経て「広島アンデルセン」として生まれ変わりました。
1978年(昭和53年)には、旧館と新館を一体化し、地下2階・地上8階建てのショッピングフロアを備える現在のスタイルに進化。
パンの販売だけでなく、レストランや結婚式会場まであり、パンのある暮らしをトータルで提案する場となっています。
さらに、2002年(平成14年)には被爆建物部分の耐震補強と全館改装が行われ、2018年から始まった全面改修工事では被爆部分を残しつつ、時代に合わせたスタイルへと再生。
2020年8月にリニューアルオープンしました。広島アンデルセンは、パン屋さんという枠を超え、広島の人々にとって特別な場所となっています。
店内の様子
店内は広々としていて、素敵な空間が広がっています。
ところ狭しと並んだたくさんのパンやケーキ、お菓子が、まるで宝箱のように輝いて見えます。
お土産選びに迷った時には、まさに最適な場所だと思いました。
美味しそうなアイテムが目を引き、どれもこれも選びたくなるほど魅力的です!
広島アンデルセンには、フラワーショップやワインショップも併設されているんです!
おしゃれな花束や厳選されたワインが揃っているので、パンと一緒にお呼ばれの手土産をここだけで全部揃えることができます。
「こんなお店が地元にあったらいいのに!」と、広島の方が本当に羨ましくなりました。
美味しそうなお惣菜やケーキも!
アンデルセンのレモンケーキ、これまでいろいろなレモンケーキを広島でも食べてきましたが、個人的には一番好みでした!
程よい甘さと爽やかなレモンの風味が絶妙で、何度でも食べたくなります。
特に冷蔵庫で冷やすと、まわりのアイシングがパリッと固まって、また違った美味しさが楽しめるのでおすすめです!
なぜかあのチョコレート屋さんもありました。
ここでしか楽しめないオンリーワンなサービスと商品
その日の気分に合わせたパンを選んでくれる!
広島アンデルセンでは、なんと専用カウンターでその日の気分を伝えると、それにマッチしたパンを提案してくれるサービスがあるのです!
「特別なサワー種のパンを紹介してほしい」「甘いものが食べたい」「軽めのパンがいい」など、気軽に相談できるのが嬉しいですね。
パン選びの新しい楽しみ方ができる、ちょっと特別な体験です。
デンマークロール
広島アンデルセン限定の「デンマークロール」を買ってみました!
デンマークロールはデンマークの伝統的なお菓子を再現した一品で、広島アンデルセンならではの特別感を楽しめました。
見た目は素朴なケーキで、食べてみると少し固めのしっかりとした食感。甘さ控えめで、素材の風味が引き立つ、どこか懐かしい味わいでした。
クッキー類
ここでしか買えない限定の可愛らしいクッキーも販売されています!
見た目がキュートで、箱も高級感がありましたので、お土産にもぴったり。
広島アンデルセンならではの特別なアイテムに、つい手が伸びてしまいますね。
レストランサービスやその他
なかなかのお値段でしたが、ゴールデンウィーク中は特別なビュッフェが開催されてました。
建物の中にはなんと広島のデンマーク領事館もあります!
広島アンデルセンのデンマークとの深い関わりを象徴する存在で、この特別な建物の歴史と国際的なつながりを感じることができます。
パンだけでなく、そんな意外な一面も魅力的ですよね。
こんな歴史もご存じですか?
大好きなあの有名なデニッシュ!
実は創業者が欧米視察中に運命的な出会いを果たし、60年ほど前に発売されたのだとか。
その思いが詰まった味わいは、時代を超えて愛され続けています。
以前、デンマーク人の同僚が「アンデルセンのダークチェリーデニッシュは本当に美味しい!」と教えてくれたことがありましたが、私も実はアンデルセンの中で一番好きなパンがこれなんです!
さらに、広島ではこの形のデニッシュに広島レモンを使ったものがあり、広島駅のアンデルセンでも販売されています。さっぱりとした甘さと爽やかなレモンの風味がたまりません。
広島ならではの限定商品として、とてもおすすめですよ。
トングとトレー方式
日本で初めてパンのセルフサービス方式を導入したのもアンデルセンとのこと。
トングとトレーで好きなパンを選ぶスタイルは、今ではどのパン屋でも見られる当たり前の光景ですが、その始まりが広島発祥のアンデルセンだったとは驚きです!
それまでの日本のパン屋では、店員さんがカウンター越しにパンを取って渡すのが一般的でしたが、この革新的なスタイルは「自分で選ぶ楽しさ」を提供する画期的な試みでした。
お客さんが直接好きなパンを選び取るこの方式は、清潔さや利便性の面でも評価され、今では日本中のパン屋で当たり前のように使われています。
この取り組みが、日本のパン文化に大きな影響を与えたことは間違いありません!
パンの製法
「アンデルセン」店舗では、その場でパン生地を捏ね上げ、成型、発酵させて焼き上げるのに対し、「リトルマーメイド」では工場で生地を作り、冷凍して各店舗に運び、現地では焼き上げだけを行うスタイルのようです。
この違いから、「アンデルセン」はブーランジェリー(本格的なパン屋)としての立ち位置が確立されているんですね!
ちなみに、東京にも多く展開している「リトルマーメイド」は、アンデルセングループのパン屋さんで、全国展開の多くがフランチャイズ方式だそうです。
まとめ
この広島からスタートした企業は、驚くほど多くの歴史と魅力が詰まっています。
今回、タカキベーカリーの歴史を知り、アンデルセンへの愛着がさらに深まりました。
パン好きの方は、ぜひ広島アンデルセンを訪れて、その特別な魅力を体感してみてください!
広島って、本当に素敵な街ですね〜!!
他にも多くの大企業のある広島。
有名人が多いのも納得の大都市でした。
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