私たちは駐在ではなく、プチ移住のお試しで現在バンコクに住んでおり、早3か月が経過しようとしています。
駐在の方は年単位で賃貸をしますが、我々はまず数か月をお試しで賃貸で住んでみて、ある程度慣れたところで長期の契約に切り替えるという計画を持っていました。
こちらにプチ移住するにあたり、事前に日本からバンコクにある仲介業者に連絡をしていましたが、各社の対応は全く異なるものでした。
バンコクに詳しい知人によい仲介業者を知らないかと聞いたこともありますが、返事はなかなか難しいものでした。
それは自分が逆の質問を東京についてされた場合も同じかもしれなのでその気持ちもわかります。
そこで、本記事は私たちが経験したバンコクでの賃貸物件についての探し方と、基本年単位の契約がほとんの事情の中で、結果よい仲介業者に出会えたことなどをまとめた情報となりますので参考にされてください。
物件の希望条件をまず決める
リタイアメントビザを持つ夫婦2名で年単位ではなく、月単位で契約可能なこと。最初は2-3か月のおためしの賃貸希望、家賃は〇〇バーツまで。
- BTS駅から徒歩10分圏内、サービスアパートタイプ
- 1ベッドルームで50㎡以上
- 洗濯機&乾燥機付き(ベランダではなく、できれば居室内にあること)
- 最初は自炊する予定はないので、近くにフードコートや総菜が購入可能なスーパーがあり、食事の調達が容易である場所
日本からコンタクトした業者の結果は悲しいものだった
バンコクにオフィスを置く日系の不動産仲介業者6社ほどに連絡を行いました。
業者のオフィシャルサイトに入るとコンタクトする項目があるので、上記の内容を記載して問い合わせをしました。
最初は住んでみないとわからないので2-3か月での契約を希望していましたが、この条件に対し返事すら来ない業者もありました。
そして返事が来た業者の返信内容としては以下の通りですが、悲しいものでした。
こちらから日本のご自宅にお電話をするのでヒアリングをさせて欲しい。
⇒バンコクから電話が来ましたので担当者と電話の打ち合わせを行いましたが、その後返事を待ちましたが二度目の連絡は来ませんでした。
月単位での賃貸の契約はしておらず年単位での契約となる。しかし物件によっては半年でも可能かもしれない。
⇒最低でも半年以上の契約が必要という回答でした。
結果、基本的に仲介業者は年単位でしか取引を行わないことがよくわかりました。それにしても返事くらいはあっても良いと思います。
結果どこの業者と契約できたのか?
結果、我々の条件を快く引き受けてくださった仲介業者は『石川商事』さんだけでした。
石川商事さんは物件を探すにあたり参考にしていたYouTubeチャンネルが好きで、番組内で物件案内する男性のファンでもありました。
バンコクに到着した後は移動で疲労もありましたのでゆっくり休んで到着2日後から内見のスタートを希望し、3日間ほどかけて内見のスケジュールを計画していただきました。
物件の内見
事前にYouTubeをメインにインターネットからの情報も駆使して希望に合う物件を石川商事さんにリスト化してもらい、最終は8件ほどに絞りました。
当日はメールでやり取りをしていた担当者さんと石川商事のドライバーさんが2名で我々を車でピックアップし、現場まで案内をしてくださいました。
バンコクは渋滞が激しく、エリアごとに分けて内見をスケジュールしてくださったのでゆっくりとスムーズに見学ができたと思います。
内見希望したエリアの基本情報
土地勘は勉強していたので、便利そうな場所の以下3か所に絞りました。
アソーク
オフィス街として発展しており高層ビルやホテルが立ち並び、BTSアソーク駅と地下鉄MRTスクンビット駅が交差しており乗降客が非常に多い。
ターミナル21やコリアタウンなどのショッピング・飲食施設やソイ・カウボーイという歓楽街もあります。また、近くにはベンジャキティ公園という巨大な公園があるのでランニングやウォーキングが好きな人は住むのに良いと思います。
チットロムとプルンチット
高級デパートや五つ星ホテル、外国大使館や国際機関が多く建ち並ぶ国際的でモダンでハイソなエリアです。
セントラルワールド、ゲイソンビレッジ、セントラルエンバシーなどのショッピングモールや、エラワン祠、セントラルチットロム、プラチナムファッションモールなどの観光スポットが多数あります。
また、ランスアン通りやラチャダムリ通りには高級コンドミニアムやホテルが多く、高級住宅街としても知られており、ルンピニ公園にも近く自然と都会が共存するエリアでもあります。
プロンポン
日本人街として最も人気があり、エンポリアムやエムクォーティエ、2023年末に新しくオープンしたエムスフィアなどの高級デパートがあり、また駅近くに日本人御用達の「フジスーパー1号店」もあり、毎日の買い物にもとても便利。
さらに駅前にはベンジャシリ公園もあるので少し自然も感じられるエリアです。
家賃相場と手数料
内見を希望したエリアの家賃相場は以下のようなイメージです。
手数料については以下の通りです。
日本で賃貸物件を借りる場合は、礼金や敷金、仲介手数料など初期費用として家賃の数か月分の多額の費用が必要となりますが、タイではそのような商習慣が無いため、ほとんどの場合、不動産仲介業者は仲介手数料を家主側からのみもらうのが通例となっているので、借主側から手数料を払う必要はありません。
従って、契約時に家主に支払うお金は以下の通りなので、基本的には家賃の3ヶ月分以内に収まります。
(デポジットとは”敷金”のことで、大抵の物件は家賃の2ヶ月分です。)
・デポジット(敷金:家賃の2ヶ月分)
・初月度の家賃
サービスアパートはクレジットカードでの支払いが可能な物件も数多くあります。
現在住んでいる物件もそのようい支払いが可能で、各国のお客様がホテルとしても利用しているため、タイでは使えるところが少ないAMEXカードでの支払いも可能です。
物件決定後から入居まで
3日間にわたり内見を行いましたが、最終的に1件に絞り再度足を運びました。最初のイメージとどのくらい異なるかを感じるためです。
また気に入った物件は仲介業者と分かれた後に実際に周辺を歩いて利便性の確認を行いました。
現在の物件は決定してから2-3日で入居ができましたが、物件により1週間ほどの場合もあるようです。
日本で感じていた心配事と現地に来てから分かったこと
住んでからわかった部屋を借りる際の参考情報
最初の部屋はベランダに出ると緑あふれる住宅街が眼下に広がり、東京とは異なる南国の木々に感動して写真ばかり撮っていましたが、日本では聞いたことのない鳥の鳴き声に悩まされる毎日でした!!
「ホーホー」「ドンドンドン」「ギャーギャー」と最初は楽しんでいましたが、早朝からこれだと本当に寝不足になりました!!
次に移動した部屋は同じ物件内でもまだ緑が最初の部屋よりも眼下に少ないせいか、鳥の鳴き声の聞こえ方は少なく感じます。
メインの鳥の正体は『オニカッコウ』で東南アジアやインドに生息する鳥で、ホーホーという鳴き声がとてもとても、響くのです。
午後の日差しが強いのでエアコンの電気代がかかると思います。南よりも西の方が更に暑いと思います。
日中に日陰の時間帯が多いプールは、バンコクであっても水温が上がらず冷たくて、私たちは入ることができません。
また、屋外であってもプール自体に屋根があったり、半屋外で日が当たらない場合も同様にそうです。
現在住んでいるアパートメントは日中に十分に日が当たりますので、プールの水温がちょうど温まります。
建物でプールが日陰となる3時以降くらいからとても快適に泳ぐ環境が出来上がっています。
日本では経験できない、プールが自宅にある環境を憧れる方は多いと思いますので、内見の際によく確認をしてみてください。
実は関連記事に張り付けてある物件がそうでした。
素敵なプールなのですが元気なお子さんくらいしか入れないほど水温が冷たくて、方角は本当に大切だと感じました。
年を取るごとに日本食が恋しくもなります。バンコクの多くのスーパーで日本食は揃いますが品ぞろえが格段に違うのはプロンポンエリアに数店舗ある『フジスーパー』でした。
生鮮食料品も安心して食べれます。
サービスアパートとは、掃除やリネン交換といったメイドサービスが付いているアパートのことです。
家具家電以外にも食器や調理器具、寝具、ドライヤー、アイロンなど、生活に必要なモノが一通り揃っているのが特徴です。
家賃に電気代や水道代などが含まれている物件もあり、レストランがあれば食事の心配ない。
ホテル系のサービスアパートでは、朝食バイキングもオプションで付けられる場合がある。
掃除の心配がなく、トラブル時の対応が丁寧かつ迅速。長期滞在向けのホテルのようなイメージです。
内見で感じたことですが、部屋が広い割に照明の数が少ない物件がよくありました。
目の青い白人の方はこのような照明でないと眩しくてしょうがないと思いますので、そちら側に傾いている物件が世界中の方が多く住むバンコクではよくありました。
ホテルゲストが多いレジデンスの場合は特にそうだった印象を持ちました。
部屋に素敵なランプがあると一見、ムーディーで素敵に見えますが、住むとなると別の話で、読書や勉強の際は照明の明るさは足りないと感じました。
内見が昼間の場合は、一度カーテンを全部閉めて夜の状態にしてからすべての照明をつけるとその明るさの雰囲気がつかめると思います。
このように天井に照明の埋め込みがなく、ランプだけの部屋ですと夜はかなり暗いと思います。ムーディーとも言えますのでお好みがありますね。
こちらは明るい照明のイメージの部屋。日本人が多く住むサービスアパートメントだとこのような感じの物件が多かったかもしれません。
仲介業者さんからいただいたプチアドバイス
物件が決まり、雑談の中で頂いたアドバイスはありがたかったのでいくつかシェアします。
到着時はやはり疲れているのであまり無理せずバンコクの暑さに慣れたころから現地の食べ物をスタートした方がベター。
シーフードは注意し、特にタイが長期で休みになるときに最初の滞在が重なった際はシーフードは新鮮なものがマーケットに出ないので食べないようが良い。
生卵を食べたい場合はフジスーパーの冷蔵で売られたものを選ぶこと。
疲れは気を張っていた到着してから数日後から出るので無理せず過ごすこと。
(過去の東南アジアの旅行では気にせずシーフードをたくさん食べていましたが、もう若くはないので気を付けたいと思うと同時にその通りだなと感じた内容でした)
バンコクは比較的治安のよいところも多いが、夜は特に気を付けて欲しい。人通りが少ないところで狙われるのは外国人。
過去の事件をみると、なんでこんな時間にこんな場所を歩いたんだという事例ばかりだとおっしゃっていました。
まとめ
私たちのようなリタイヤメント組はタイでの住む場所を自力で情報を集めて探す必要があります。
現地仲介業者や物件の情報をYouTubeなどで集め自分たちの条件とすり合わせを行って、最終的に希望に近い住居を見つけることができました。
その中でも一番の障壁となったのが「月単位での契約が可能」という条件だと思います。
この条件を叶えてくれる仲介業者の存在がなかったら、いまでもまだ良い住居を決められていなかったかもしれません。
最初に宿泊したスクンビットのソイ24にステイブリッジ スイート バンコク スクンビット(Staybridge Suites Bangkok Sukhumvit)もサービスアパートメントで、我々はホテルゲストとして宿泊しましたが、フロントに長期滞在の金額を問い合わせすると営業担当者が出てきてくれて、マンスリーの金額を提示してくれました。
ですが新築物件の超築浅なので家賃はなかなかの高額なものでした。
それよりも我々は同じ価格帯で築が深くても管理が行き届いている広い平米数のサービスアパートメントを石川商事さん経由で決めることにしました。
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