バンコクの国立博物館はタイ最大の博物館です。
場所はチャオプライヤー川沿いの三大寺院とよばれるワット・プラケオ、ワット・ポー、ワット・アルンなどがある王宮エリアにあります。
どれも美しいお寺なので単に見学するだけでも満足感は得られるのですが、タイの歴史や仏教についての知識があればもっと楽しめると思いませんか?
そこでオススメしたいのが、バンコク国立博物館の日本語ガイドツアーです。毎週水曜日と木曜日の9:30からたっぷり2時間かけて、日本人のボランティアの方がタイの歴史や仏教関係の美術品について日本語で解説してくださいます。(ガイドは無料で予約不要)
私はこのガイドなしで理解することは到底無理でしたので、ぜひ参加して博物館を堪能されてみてください!
本記事は展示物などの記載はせず、シンプルに役に立つ基本情報のみをまとめたものになりますので、暑いバンコクの中、お出かけ前の参考にされてみてください。
営業時間とアクセス
火曜定休 | 8時30分~16時00分 |
国立博物館は少しアクセスしにくい場所にあります。迷いたくない方はタクシーで行くのが一番確実ですが、次のアクセス方法があります。
- 私はMRT線のサナームチャイ(Sanam Chai)駅からバンコクで使えるアプリのmuvmiで行きました。 サナームチャイ駅の1番出口から地上に上がるとサイアム博物館があり、muvmiのアプリ画面上で表示される停留場は向かって右くらいにありました。
- エクスプレスボートのターチャン船着場からは徒歩15分ほどです。
※最寄り駅のサナームチャイ駅からだと徒歩20分以上はかかると思いますので、涼しい日はワットプラケオから約10分で歩いて行ける距離なので、同じ日に寺院と訪れるのも良いかもしれません。
王宮をはじめ、名だたる寺院が集まるサナームチャイ駅の周辺ですが、サナームチャイ駅自体も豪華絢爛な構内です。これを見ていると、やはりバンコクにおいて王宮周辺(ラッタナーコーシン島)は特別な存在なのだということを改めて意識させられ、否が応でも観光気分が高まってきて、街歩きのスタート地点として不足なしです!
チケット売り場の周辺の紹介
チケットは200バーツで現金のみの支払いでした。(タイのスキャン支払いも不可)
チケット売り場の付近の全体像の写真。左側にカフェがあり、飲み物やパン、デザートなどが購入可能で(お食事系はなし)、右側はミュージアムショップです。
日本語ガイドのツアー参加はマスト!
ガイドさんはこちらに駐在等でお住いになっている日本人の方がボランティアで行っているものです。
参加を希望の方はチケット売り場の横に人が集まっている姿がありますので、すぐわかると思います。スタート10分前には到着しているのが望ましいです。
- 開催日:毎週水曜日と木曜日
- 開催時間:9:30〜11:30
- ガイド代:無料
同じ集合場所に英語やドイツ語などの言語でガイドさんもおられたので、同様にボランティアなのだと思いました。
トイレの場所
タイで心配になるのはトイレ問題ですが、チケット売り場を正面にして右側に歩くと大きなトイレがあります。
ペーパーは各個室に用意はなく、入口で好きな量を取るというタイのスタイルでした。
こちらのトイレも比較的きれいなので心配はありません。なお、施設内にも所々ありましたが、全ての棟では用意はされていませんでした。
オススメの持ち物や服装
この博物館は一つの大きな建物中で全てを見学できるようなスタイルではありません。タイらしい建築物のそれぞれの棟に展示物があり、それぞれを巡りながら見学するスタイルです。棟によっては靴を脱ぎ、土足で入れないところもありました。
そこで私がオススメしたい持ち物は次の通りです。
- 脱ぎやすい靴(脱ぎ履きを行なわなくてはならない棟が数か所ありました。他の参加者さんに迷惑にならないようにしたいため)
- 靴下(暑いので裸足で参加したいところですが、家から履いていくか、持っていくと便利です。土足厳禁の場所は靴を脱ぐので靴下を履いていると衛生的でもあります)
- 帽子や日傘、ハンカチ(移動の際に歩く屋外は非常に暑く、日差しも強烈な時もあります)
- 服装は特に制限があるようなところはありませんでしたし、空調で寒く感じる場所もあまりなかったように感じますが、タイなので織物は何かあると便利だと思います。
日本人ガイドツアーに参加した感想
このような歴史ものは特にそうですが、もしも一人で見学していたら半分も理解できていなかったと思います。
また、チケットオフィスでもらえるものプリントは非常にシンプルな1枚のみで、特にパンフレットもありません。
私が訪問した日は参加者が少なったようで、ゆっくりと案内できるとガイドさんも喜んでおられました。私の時は5人の参加者に3人のガイドさんがついてくれました。ガイドさんは1時間半の中で30分ずつ交代でお話し、案内してくださいました。
ツアーは2時間というかなりの充実ぶりで、びっちりとご説明をしてくださいます。でもガイドさんから冒頭に優しい説明がありますのでご安心ください。
見学の仕方のオススメ
ガイドさんのツアーは11時半で終了しますので、そのあと施設内でランチを取るのはどうでしょうか?
ツアーは2時間とかなりのボリュームでありますが、ゆっくり後で見たい施設はツアーガイドの際に目星をつけておいて、ランチの後ゆっくり見るのがオススメです。
閉館は16時ですが途中でランチなどのために外にでてもOKとのこと。その場合はチケットをなくさずにご注意ください。
レストランとカフェ
施設内で1か所、屋外レストランがありました。クーラーは効いていませんので、涼しい場所に行かれたい場合は最初に集合した場所付近のカフェに行くことになりますが、カフェにはパンやデザートくらいしかありません。
私はこちらのレストランで全部で90バーツのお食事とドリンクをオーダー(お食事メニューは他に5種類ほどありました)
- パッシーユ(タイの炒め物でタイの焼うどんという感じの幅広のライスヌードルを使います)
- アイスカフェアメリカーノ
タイらしくエキゾチックな雰囲気の屋外レストラン。食事は普通に美味しかったですよ!
(気温の高い屋台のような場所で作っていましたので心配な方はカフェに行かれたほうが良いのかもしれません)
このレストランの正面にちょうちんがぶら下がった入口がありますが、こちらはお土産兼ティーサロンのようになっていました。簡単なデザートが食べられる感じには見えましたが、私がのぞいた時はお客さんはいませんでした。
敷地の全体像
チケット売り場でもらった案内のプリントよりもこちらのほうが分かりやすいと思いましたので、全体像の写真を撮影したものを添付します。このように棟で分かれて展示がありますので、屋外の移動を余儀なくされます。
日本語ボランティアガイド募集中
毎年、5月の時期に新会員を募集しているそうです。案内が全て終了した後にガイドさんからもらったチラシです。
条件としては原則、2年以上タイに在住予定の方とのことですが、帰国のタイミングは誰もわからないのでこのルールはマストではないとのこと。
勉強はかなりのボリュームだと思いますし、その点をよく理解した上で応募しなくてはならないでしょう。
ガイドさんは全員女性の方なので、その中で上手に関係性を保ちながら楽しみを見いだせるのであれば、こんな貴重な経験はできないと感じました。
まとめ
時代背景や場所によって異なる仏像の姿や様々な展示品は目をみはるばかりでした。
この博物館にあるものはタイの至宝の本物ばかりで、他のタイの歴史的地域の博物館に行っても展示の多くはレプリカなんてこともあるそうです。それだけこちらは素晴らしい博物館なのです。
展示物の詳細は他のサイトを見ていただくとして、最後に簡単なご説明をいたします。
タイの文化はインドと中国が基盤にある!
インドから伝わった仏教や王制、官僚制度、文学などの宗教・思想・政治に関する文化と、中国から伝わった陶磁器や絹布の技術、食文化などの生活に関わる文化が、その気候風土を背景とする生活様式や精霊信仰の文化と混合して形成されています。また、19世紀以降の西洋文化の流入によって、美術や建築などの分野ではその影響が大きく見られます。
タイの歴史
13世紀初頭にクメール王朝の支配が弱まってきた際に、その配下にあったタイ人土侯がクメール人勢力を駆遂し、現在のスコータイとシーサッチャナーライ両都市を中心とした地域に「幸福の夜明け」(スコータイ)と名づけた王朝を築いたことに始まります。これがタイ族による国家のはじまりで、その後、スコータイ朝、アユタヤ朝、ラタナコーシン朝が登場します。アユタヤ朝は中国やヨーロッパ、日本との交易で繁栄し、日本人町もありました。
19世紀中盤から20世紀初頭にかけては、英仏がバンコク王朝の宗主権を侵食しつつビルマ、マレー、インドシナを植民地化しましたが、バンコク王朝はその結果、領域主権国家としての境界を画定していきました。
タイ国家はとくにイギリスの支援を受けながら主権国家としての国家機構を構築し、1939年に現在の国号としてのタイが変更されました。
バンコクの名前の由来
ガイドさんの資料ですが、その昔バンコクの水辺の村(バーン)に多くのレモンのようなシトラスの木のマコーク(コク)が生えており、それが訛って命名。そのよう歴史があるのはおもしろいですね。
今後、寺院や国宝物を見るときに目線が全然変わりますので、ぜひ日本語ガイドのツアーがある日を狙って時間に余裕を持って出かけてみてくださいね!
私は現在バンコクに住んでいますが、歴史を知る上で非常に参考になりました。
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