日本人は50歳を過ぎたらタイのリタイアメントビザを申請することができ、1年(毎年更新)の取得が可能です。
もちろん日本で申請することもできるのですが、タイでの申請より必要書類が多く、申請料も少し高くなるようです。
また、申請前に航空券を購入しておかなければならず、渡航日とビザを取得できる日のタイミングを合わせるのが難しいと言われており日本での申請ではなく、タイで申請する方のほうが多いようです。
検討した結果、今回は初めての申請であること、時間と手間を考え先に現地に行ってから、日本で事前にコンタクトを取っていた代行業者を通じて申請を行うことにしました。
この記事はリタイアメントビザの要件と代行業者経由で行った申請方法について詳しくご紹介していきます。
タイのリタイアメントビザとは
リタイアメントビザとは50歳以上の外国人向けの長期滞在型のビザでタイにノービザで入国して切り替え申請することになりますが、正式には「ノンイミグラント(O)」と呼ばれています。
タイでリタイアメントビザに切り替える事で、初回3カ月、プラス1年間(12ヶ月間)タイでの滞在が許可されます。
これは毎年更新することが可能で、このタイプのリタイアメントビザを更新できる回数には制限はありません。
取得の条件と方法
日本国内でタイ大使館へ申請する方法とタイへノービザで入国後に現地で申請する方法の2種類がありますが、国内で申請するやり方は申請書類も複雑でハードルが高いのでお勧めしません。(カテゴリOAまたはOX)
一方で現地申請するやり方(カテゴリO)は代行業者にお金を支払うことで簡単かつ短時間で申請できるのでオススメです。
もちろん書類を自分で書いて自力で申請することもできますが、結構大変だと思います。
取得は次の条件がありますが、重要なのは1と2のみ
- 満50歳以上であること
- 80万バーツ以上の貯金、または月65,000バーツ以上の年金収入、または貯金及び収入の合計が80万バーツ以上ある方
- タイ王国の入国禁止者リストに載っていない
- 過去、日本でタイの治安を脅かすような犯罪歴がない
- タイ王国の特定疾患(ハンセン病・結核・麻薬中毒・象皮病・第三期梅毒)ではない
- 日本国籍もしくは日本に永住権を持つ外国籍の方
業者経由の申請の場合に必要なもの
- パスポート(残存期間が15ヵ月以上必要)と業者への手続き費用のみでOK。
- ビザ申請する前準備として「タイで銀行口座開設→1人80万バーツ入金→残高証明書取得→ビザ申請という流れになるが、これも代行業者に頼むことで全て代わりにやってもらえる。リスト
ネットで調べるとパスポート以外に証明写真、滞在先の居住証明書TM30、航空券または予約確認書などと出てきますが業者経由なので不要です。
取代行業者経由で申請した理由
銀行口座を開設するハードル
2024年1月現在、ノービザでタイに入国した方がバンコク市内で銀行口座を開設することは不可能とのことです。
(何らかのビザと居住証明書TM30があればバンコクでも開設可能とのこと)
以前はハードルがあまり高くなかった時期もあるのですが、原則、口座はタイ居住者用で、旅行者(非居住者)は、口座を開設できないのですが、バンコクから車で2時間ほどのパタヤ市内のバンコク銀行では開設可能なのです。
バンコク市内の銀行であれば日本語対応できるスタッフもいるようなのですが、パタヤでは日本語も英語もできないタイ語のみのスタッフしかいないようなので、実質タイ語が堪能な方しか独自での口座開設は不可能だと思いました。
口座開設を代行業者に依頼していたので、車でパタヤ市内のバンコク銀行まで連れて行ってもらい、口座開設を約1時間ほどで終えることができました。
80万バーツ入金のハードル
次は「タイの銀行口座に80万バーツを入金する」という壁です。
タイ入国するまでは現地に銀行口座がありませんので事前に送金することはできないため、必然的に80万バーツ相当の日本円約320万(為替の問題があるので350万くらいが無難)を手持ちで日本からタイへ持っていかなければならず、以下の懸念事項がありました。
- 日本出国時とタイ入国時に税関に申告する必要があり、面倒であること
- 350万円の大金を日本からタイへ持ち込み、銀行口座開設するまでにホテルで保管しておくことに不安
- 350万円をバーツに換金すると875,000バーツ(875枚の1,000バーツ紙幣の用意が必要。紙幣の最高額は1,000バーツ)
これら上記の問題があったため代行業者へ相談したところ、手数料を支払うことで代行業者が一人80万バーツ相当分の一時入金をしてくれるとのことだったので、それも含めてビザ取得の一連の作業をお願いすることにしました。
個人でイミグレで申請するのは難しいと感じた
代行業者に依頼していたので証明写真の撮影を含め、イミグレでの滞在時間はわずか15分ほどで終了しました
今回、パタヤのビザ代行業者に依頼して銀行口座開設からビザ申請までの一連の流れを代行してもらったのですが、実際にパタヤのイミグレに行ってみた感想としては、日本のように申請手順が看板などが分かりやすくあるわけでもないため、どこのブースに行けば良いのかもわからない感じでした。
これを自分達で申請するのは難しそうだと思いました。
平日の午前中に行きましたが、多くの欧米人のご年配の方で込み合っていました。
混雑しているためイミグレの外で列を作って待っている人も大勢いる中で、単独で行ったらこの炎天下の中、何時間並ぶのか、掛かるのかも想像がつきませんでした。(簡単な食事がとれる食堂もありました)
他の申請者の方もおそらく、ほぼ全員タイ語話者を同伴していたと感じました。
確かに言葉の壁もある中これだけ手間がかかるのであれば、業者に手伝ってもらうのも無理はない気はします。
イミグレの建物は左側の茶色の施設です。
ビザ代行業者
バンコクを拠点にする予定なのでいろいろと調べた結果、一番近いパタヤでビザ申請を代行してくれる業者がいくつか見つかりました。
その中でも代行に関する手続きやスケジュールなどを分かりやすくHPで説明していること、私たちの目的はタイへのプチ移住だったので、今回は移住を専門に取り扱われている「ロングステイタイランド」さんにお願いしました。
リタイア(又は早期リタイア)されてタイ移住される方など、個人でタイに長期滞在をされる方を対象に、タイ移住前、移住後の滞在中に必要となる情報等、移住に関わる幅広い情報を発信されている業者さんです。
実際に当日アテンドに来てくだった方もとてもソフトで感じの良い方で安心してお任せすることができました。
代行費用
2つの業者へ下記条件で見積もりを取りましたが、ほぼ同じような料金設定でした。(もう1社はオールパタヤさん)
【依頼条件】
・50歳以上のリタイアメントビザ申請
・タイでの銀行口座は持っていないのでその開設
・80万バーツの銀行預金残高証明書の取得
【1人当たりの取得費用】ロングステイタイランドさんの例
リタイアメントビザ新規申請:35,000バーツ
銀行口座開設代行:5,500バーツ
80万バーツ残高証明書取得:3,000バーツ
(各種申請の制度変更などによって料金が変更になる可能性があるのでその都度、要確認ください)
※業者への支払いはビザおよび銀行での手続きが全て完了した時点での支払いとなります。
この費用を高いと考えるか、手間暇や心理的負担を考えて安いと捉えるかは人それぞれですが、様々な問題点を考慮して業者へ代行を依頼することでの安心感を選択しました。
ビザ申請までの段取り
業者との事前のやり取りについて
タイ入国の2か月くらい前に「ロングステイタイランド」さんのHPの申請フォームから申し込みを行った後、担当者さんとはLINEを利用してやり取りを行い、対応はスムーズでした。
ビザ申請当日のスケジュール
- ビザ申請の前日にパタヤに移動し、当日は10時にホテルロビーで担当者さんと待ち合わせ。
- その後、担当者さんの車でパタヤのイミグレに向かい、到着後待ち時間なく証明書の写真を6枚撮影、ビザ申請ブースにて何枚かの書類にサインを行ってイミグレでの作業は終了。(わずか15分ほど)
- 次に、バンコク銀行パタヤ支店に向かって口座開設の手続きを行う。(30分程度)行った際の作業は何枚かの書類にサインして、最低預入金額の500バーツを渡しただけで、問題なく通帳とデビット機能付きキャッシカードをもらえました。
出来上がった通帳を確認したら私が入金した500バーツ以外に90万バーツの入出金記録が印字されていたので、これでビザ申請に必要な残高証明書も取得できておりました。
銀行口座の開設をすると1年間の傷害保険が付くようで、業者がこの分はサービスとして支払っていると言っていました。自動更新されるので、来年度が不要であればバンコク銀行にキャンセルを行うこと。
パタヤまでの行き方
【往路】
今回はKlookのサイトを通じて、バンコクからパタヤまで1,750バーツ(約7,000円)の送迎を予約しました。
【復路】
タクシーで帰ってきました。
専用のタクシー乗り場ではなかったのですが、ノースバスターミナルに行った際にタクシーの客引きがあったので、1300バーツでバンコクまで可能というので、そのままバンコクの住まいまで帰ってきました。
当初はバスを利用しよう思い、バスターミナルまで行ったのですが、やはり事前予約でないと希望の時間は難しかったです。バスはバンコクのエカマエまでが終点で料金は131バーツでした。
バスは、車両によってトイレがある場合もあるそうですが、クーラーが大変に効いており、いくつかの場所に泊まるとのことで、所要時間は2時間半~とのこと。
夕方の渋滞にはまるとそれ以上の時間がかかるそうなので、夕方前ころからバンコクに入るバスは避けたほうがよさそうです。
ちなみにGrabでもバンコクまで問題なく帰れると聞いていましたが、予約はキャッチしてくれるものの、行先をみて断ってくる(車両不良と後からメッセージがくる)や、実際に迎えに来ておきながら行先がバンコクとみると、パタヤ以外は運転をしたことがないとお詫びしてキャンセルさせてくださいと言ってくるドライバーさんもいました。
長距離の場合はGrabはオススメできないと思いました。
ノースバスターミナルの待合所の風景です。
簡単なお食事もいただける。トイレはこの横にあり、有料で3バーツで使用可能。
まとめの感想
リタイアメントビザ取得の手段は人それぞれでどっちが正解と言う事は無いと思いますが、私の場合は代行業者に依頼して、結果的には正解だったと思います。
あとは約1か月後くらいに業者さんから連絡が来たら再度パタヤに行って、ビザが下りたパスポートを受け取りに行く予定ですのでまたリポートいたします。
しかしパタヤはおじいちゃまの移住者が本当に多かったです。
パタヤは千葉のように海風が吹き気温もバンコクとは異なるそうですよ。
快適なので移住に人気なのがよくわかりました!
今後タイへ移住を考えられている方は、ビザ代行業者を使うことを検討されてみてはいかがでしたでしょうか?
コメント